2027年から小規模企業共済の「年末駆け込み」が難しくなる?現金納付が終了予定
毎年、年末が近づいてくると、
「今年、思ったより利益出そうなんですけど、何かできませんか?」
という相談が増えてきます。
そんなときに候補になることがあるのが、小規模企業共済の掛金増額や前納です。
ところが今回、小規模企業共済について重要な変更が予定されています。
2026年12月末をもって現金による掛金納付の取扱いが終了し、2027年1月以降は原則として預金口座振替に統一される予定です。
要するに、
「年末ギリギリになってから利益を見て、現金で掛金を増額して今年の所得控除に入れよう」
という動きが、2027年からやりにくくなります。
何が変わるの?
中小企業基盤整備機構の案内では、改正予定日は2027年1月1日です。
主な変更点は次のとおりです。
- 2026年12月末で現金による掛金納付を終了
- 「委託団体払い」「納付票払い」から、原則として預金口座振替へ統一
- 掛金を増額するときの現金納付も終了
- 2027年1月以降の新規加入・掛金増額も、原則として預金口座振替
なお、今回の変更によって、掛金や共済金等の額が変更されるものではありません。
現在すでに預金口座振替で掛金を納付している場合は、今回の改正に伴う手続きは不要とされています。
実務的に一番影響がありそうなのが「年末」
個人的に気になるのはここです。
「12月になって年間の利益がだいたい見えてきた」
↓
「思ったより所得が多い」
↓
「じゃあ小規模企業共済を増額・前納しようか」
これまでは、このような判断が比較的しやすい場面がありました。
2026年については、増額分を2026年分の所得控除の対象としたい場合、
口座振替の場合は2026年10月までに掛金月額変更の申込みが必要
と案内されています。
一方、現金納付であれば、
2026年12月の委託機関窓口の最終営業日まで
増額に伴う現金納付が可能です。
中小企業基盤整備機構は、12月は窓口が混雑するため、12月初旬までを目安に手続きするよう案内しています。
つまり、2026年はまだ「12月に利益を確認してから現金で増額」という選択肢が残っていますが、2027年以降はこの方法が使えなくなる予定ということです。
「年末に考えればいい」が通用しにくくなる
制度改正そのものより、実務上はこちらの影響の方が大きいかもしれません。
小規模企業共済を年末の節税対策として考えている人は、今後、
「12月になってから考える」のではなく、もっと早い段階で年間利益を予測する
必要性が高くなります。
特に個人事業主の場合、10月頃までに次の項目を確認しておいた方がよさそうです。
- 今年の利益見込み
- 小規模企業共済の現在の掛金
- 掛金を増額するかどうか
- 前納するかどうか
- 年末以降の資金繰り
節税だけを目的に掛金を増やせばいいわけではありません。
掛金を払えば当然その分だけ手元資金は減りますので、納税資金や運転資金とのバランスを見る必要があります。
2026年は現金納付を使える最後の年
今回の変更予定どおりであれば、
増額に伴う現金納付ができるのは2026年末までです。
ですので今年については、
「年末に利益を見てから小規模企業共済を増額しよう」
と考えている人は、例年以上に注意した方がよさそうです。
そして2027年以降は、
年末に慌てて節税策を探すのではなく、10月頃までには年間利益をある程度予測しておく。
そんな決算・確定申告対策が、これまで以上に重要になりそうです。
「来年は年末現金払いの駆け込み加入ができない」というと少し極端ですが、少なくとも
年末ギリギリの現金納付という選択肢はなくなる予定です。
年末恒例の、
「利益出てる!何か節税ありませんか!」
という相談。
来年からは、もうちょっと早めにお願いします(笑)
参考・注意事項
中小企業基盤整備機構は、今回の変更を
小規模企業共済法施行規則の改正を前提とした予定
として公表しています。
現時点では、2027年1月1日の改正予定として案内されています。
実際に手続きをする場合は、最新の公式情報をご確認ください。



